世界の原油埋蔵量の可採年数、地域別の分布状況、中東最大の産油国であるサウジアラビアを頂点とするトップ10のランキング、OPEC(石油輸出国機構)やイラクの原油埋蔵量などについて、BP統計を基に記します。
原油価格の高騰により、日本国内でもガソリン代や航空機・漁船・船舶の燃料代が跳ね上がり、日々の生活に影響を与えていますね。石油といえば、天然ガスや石炭などの資源と並ぶ主要な一次エネルギー源で、我々の生活にはなくてはならない存在となっていますが、その原油埋蔵量の約6割が中東地域に集中して存在しています。
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世界の石油はあと何年もつのかということは、随分昔から問われ続けてきた質問です。石油(原油)、天然ガス、石炭の埋蔵量、生産量、消費量等に関するデータについては、様々な機関や企業、シンクタンク等が公表していますが、よく使用されるデータソースの1つにイギリスの石油会社であるBPが毎年公表しているBP統計というものがあります。このBP統計はBPのホームページでダウンロード可能となっていますが、このBP統計2008年版(BP Statistical Review of World Energy June 2008)によると、2007年末時点の世界全体の原油埋蔵量は1兆2379億バレル(カナダのオイルサンドを含まず)、可採年数は41.6年となっています。
原油(石油)埋蔵量の地域別の分布状況はどのようになっているのでしょうか。BP統計2008年版によると、分布状況は、中東が61%、欧州・ユーラシアが11.6%、アフリカが9.5%、中南米が9.0%、北米が5.6%、アジア太平洋が3.3%となっています。世界の原油埋蔵量の約6割が中東地域に集中しており、世界のエネルギー安全保障は今後も中東地域の安定に大きく依存することとなりそうです。
BP統計2008年版による、2007年末時点における世界の原油埋蔵量(確認埋蔵量)のトップ10は次のようになっています(二番目の括弧内は全世界比を示しています)。中東の湾岸産油国がトップ5を占めており、これら5カ国の埋蔵量が世界全体に占める比率は58%となっています。現在、世界第3位の原油埋蔵量を誇るイラクは、過去30年近く、イラン・イラク戦争や国連制裁等のために、まともに国内で探査活動を行うことができなかったため、今後治安が回復し、クルド地域や同国の西武砂漠地域における探査作業が進めばサウジアラビアに匹敵する原油埋蔵量が確認される可能性があるとの見方も一部にあります。
第1位:サウジアラビア(2642億バレル)(21.3%)
第2位:イラン(1384億バレル)(11.2%)
第3位:イラク(1150億バレル)(9.3%)
第4位:クウェート(1015億バレル)(8.2%)
第5位:アラブ首長国連邦(978億バレル)(7.9%)
第6位:ベネズエラ(870億バレル)(7.0%)
第7位:ロシア(794億バレル)(6.4%)
第8位:ナイジェリア(415億バレル)(3.3%)
第9位:カザフスタン(398億バレル)(3.2%)
第10位:リビア(362億バレル)(2.9%)
13の加盟国から構成されているOPEC(石油輸出国機構)全体の原油埋蔵量は9347億バレルであり、世界全体に占める比率は75.5%となっています。それに対し、日本、アメリカ、北海油田を有するイギリスを含む30の先進国からなるOECD(経済協力開発機構)全体の原油埋蔵量は883億バレルで、世界全体占める比率は1割以下の7.1%にすぎません。OECD全体の原油埋蔵量はチャベス大統領で有名なベネズエラよりは若干多いものの、ドバイやアブダビで知られているアラブ首長国連邦よりは少ないのですね。